
久しぶりに、ハンドマッサージのボランティアにお邪魔してきました。
新型インフルエンザのことがあって、ひと月余り遠慮していました・・・が、少しおさまってきたこともあって、伺いました。やはり、玄関には、「手洗いにご協力を!」の張り紙があって、消毒剤が設置してありました。
もちろん、

手洗いを済ませて、ご挨拶。今日は、利用者さん、少なめな感じでした。そんな中、施設の方が、「前回、来られた時に、ハンドマッサージしてもらわれた方、お亡くなりになったんですよ・・・。

でも、最後に、ここに来られた日に、してもらわれて、本当に良かったと思って・・・。」と。そう、若い時はもっと太かった腕が、こんなに細くなって・・・と、おっしゃっていた方、覚えています。

病院でハンドマッサージをしている、セラピスト仲間から、そんな話聞いたことがありました。前回、お目にかかったのが最後だったんだ・・・という経験。辛い経験ではありますが、最後にお目にかかった日、「気持ちイイ」とか、「いい香り!」とか・・・を味わって頂けて本当に、良かったと、思います。
そして、今日。初めての方でした。90歳のおばあちゃま。「農業していた手ですから、骨が太いですよ・・。こんな気持ちいいことしてもらって、バチがあたりますわ・・・。

いい香りですなあ・・。こんなイイ香り匂ったことがありませんわ・・。・・・。イイアンバイで、こたえますわ・・。」と。(ちなみに、今日のオイルは、ホホバオイルに、ローズマリーカンファーとレモンを、2対1で、希釈率1%です)終始、嬉しそうに、お話してくださいました。あ~、来てよかった~と、幸せを頂く瞬間です。
お次は、どなたをさせて頂きましょうか・・・と、施設の方に相談すると、「めったに来られない方が、今、

お風呂に入っておられるので、できればその方を・・・」。という事で、お風呂から上がられるのを、お待ちすることに・・・。お風呂上りのほてりがおさまるのを待って、ハンドマッサージをさせてもらいました。「2ヶ月ほど、リハビリで入院してましたが、リハビリ中に足のマッサージはしてもらったけど、手のマッサージはしてもらわなっかたわ・・・。手のマッサージって、気持ちがいいもんですねぇ。贅沢な感じですね・・・。」と、喜んでくださいました。
マッサージをするうちに、子どもの頃のお話などもされて、笑顔がこぼれました。「若い頃は、もっと太っていたのに、38㌔になってしまいました・・。」といわれる、その腕は、確かに細くなっていますが、戦前、戦中、戦後を生き抜いてきたたくましさと、慈愛に満ちた何ともいえない優しさが溢れています。細くなった腕を、擦る時、愛おしさがこみ上げてきます。年齢とともに、関節の可動域がせまくなって、

開きにくくなってきている手の平や、関節が曲がった指の1本1本。そこに、今までの長い道のりが、伺え、尊敬とか、感謝とか・・・自然とそんな素直な気持ちになれました。
今日は、結局、お二人だけで、帰ってきましたが、大きな

愛に抱かれた時間でした。